未来に向かって
半導体の未来は、ガラスにあり
生成AIの登場、次世代通信の普及、クラウドサービスの需要増などを背景に、半導体の市場規模は、年々大きく成長し続けています。
世界の半導体メーカーは、さらに高性能・高効率な次世代半導体を生み出そうと、回路の微細化、積層化、新素材の使用などに関する研究開発を行っています。
次世代半導体を実現する上で大きなカギとなるのが、ガラス基板からなる半導体パッケージです。
ガラス基板は、従来の樹脂基板と比べて電気的特性、平坦性、剛性、コストなどの面で優れている一方で、加工がきわめて難しいという技術的課題が存在しているため、いまだに実用化されていません。
ミクロ技術研究所は、半世紀以上にわたり磨き上げてきたガラス加工の知識と技術を用いて、「次世代半導体パッケージ用ガラス基板の実現」という大きな目標に挑戦します。
MEMS 分野への進出を見据える
半導体と並んで、IoT や AI 産業の発展を支えるテクノロジーであるMEMS(Micro Electro Mechanical System)。
電子回路だけでなく、センサーやアクチュエーターといった可動機構を集積した極小デバイスである MEMS の技術は、スマートフォンの加速度センサーやジャイロスコープなどとして既に実用化されており、今後その需要が一層高まっていくと見込まれています。
ミクロでは、これまで培ってきたリソグラフィ、エッチング、成膜加工などの技術を用いて、MEMS 分野への本格的な進出を前提に研究開発を行っています。
MEMS は、次世代半導体と並んで、私たちの微細加工技術がもっとも真価を発揮できる領域だと確信しています。
そして、さらなる技術革新へ
IT テクノロジーが急速な発展を遂げた背景には、半導体をはじめとする集積回路の小型化・高性能化がありました。
一方で、既存の電気信号を用いたこれらの情報伝達技術は、物理的な限界を迎えつつあります。その限界を超える技術革新と考えられているのが、光電融合の技術です。
光電融合は、光信号と電気信号を扱う回路を融合することで、物理抵抗を受けずに、より高速に、エネルギー損失を少なくデータ伝送できるとされています。
各国で研究開発が進む光電コアパッケージを実現するには、半導体と同じく、きわめて高度な微細加工技術が求められます。
私たちミクロ技術研究所は、ガラス素材への深い理解と、唯一無二の超精密加工技術を武器に、光と電子の世界の革新をめざします。