ミクロの挑戦
次世代半導体における
ガラス基板の実現を目指して
ミクロ技術研究所では、次世代の半導体パッケージを構成する要素として、従来のセラミック製や樹脂製に代わるガラス製の基板の実用化を目指して研究開発に取り組んでいます。
ガラス基板については、以前より、大手半導体メーカーが開発を進めているものの、現在まで実用化に至っていません。TGVの加工精度や、穴埋め加工の難しさといった技術的課題が解決できなかったためです。
私たちは今、これまで培ってきた技術力を用いて、この困難なミッションに挑戦しています。
ガラス×焼結金属
という新しい発想
私たちは、ガラス基板による半導体パッケージを実現するために、ガラスに配線加工を施す際の導通素材として焼結金属を用いる技術を開発しました。
焼結金属によるガラス素材への微細配線加工は、これまで前例がなく、全く新しい試みだと言えます。
さらに、配線加工に加えて、穴埋め加工についても焼結金属の使用を目指して研究開発を行っています。
今後、お客様のニーズをもとに、より具体的な仕様への応用と、その先にある実用化にチャレンジしてまいります。
ミクロの技術により
実現する未来のビジョン
世界中で普及が進む生成 AI や自動運転システムには、高速かつ大量のデータ処理が欠かせません。
一方、データセンターで処理されるデータが増えれば、それに伴う電力消費も膨大になります。結果として、CO2排出量も増加し、地球温暖化を加速させることが懸念されています。
ミクロが取り組む、ガラス基板による半導体パッケージの実用化は、この地球規模の社会課題の解消に役立つかもしれません。
表面が平坦なガラス基板は、配線のさらなる微細化・高密度化を可能にし、従来より高速かつ高精度に信号を送ることができます。つまり、より多くのデータを少ない電力で伝送でき、環境への負荷をその分減らすことができるはずです。
私たちが思い描くのは、そんな未来像です。